
日本のIT系国家試験として知られる「情報処理技術者試験」が、2027年度から大きく変わる見込みです。
IPA(情報処理推進機構)は2026年3月、試験制度の見直し案を公表しました。今回の改定では、
- 新試験の追加
- AI・データ分野の強化
- 応用情報・高度試験の再編
- ITパスポートの出題変更
など、大規模な変更が予定されています。
IT業界で働く人だけでなく、これからITを学ぶ学生や社会人にも影響がありそうです。
なぜ試験制度が変わるのか?
背景にあるのは、AIとDX(デジタルトランスフォーメーション)の急速な普及です。
従来は、
- システム開発
- インフラ
- ネットワーク
- セキュリティ
といった“専門職ごとの知識”が重視されていました。
しかし現在は、
- AIを活用できるか
- データを扱えるか
- ビジネス課題を理解できるか
といったスキルの重要性が高まっています。
IPAも、「Society 5.0時代」に対応したスキルベースの人材育成を目指す方針を示しています。
新しく追加される「データマネジメント試験」とは?
今回の改定で特に注目されているのが、
「データマネジメント試験(仮称)」
の新設です。
これはAI活用の前提となる、
- データ整備
- データ管理
- データ活用
などの知識を評価する試験として検討されています。
特徴的なのは、「エンジニア限定」ではなく、幅広いビジネスパーソン向けを想定している点です。
つまり、
「AIを使う時代だからこそ、データを理解できる人材が必要」
という流れが、国家試験レベルでも強まっていると言えそうです。
応用情報・高度試験はどうなる?
今回かなり話題になっているのがここです。
現在の、
- 応用情報技術者試験
- 高度情報処理技術者試験
は再編され、
「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」
へ整理される方向で検討されています。
新制度では、
- マネジメント領域
- データ・AI領域
- システム領域
の3系統に再編される予定です。
つまり、“細かい資格の種類”よりも、
「どんな領域で価値を出せるか」
を重視する方向へ変わろうとしているようにも見えます。
ITパスポートもAI時代向けに変化
初心者向け資格として有名な ITパスポート試験 も変更予定です。
出題区分は、
- ストラテジ
- マネジメント
- テクノロジ
から、
- ビジネス
- テクノロジ
- セキュリティ・倫理
へ再整理される方向とのこと。
また、
- AI時代の倫理
- セキュリティ
- データマネジメント基礎
なども強化される見込みです。
単なる「IT知識試験」ではなく、
“AI社会で働く基礎教養”
のような位置づけに近づいているのかもしれません。
「資格の価値」は今後どうなる?
ネット上では、
- 「実務のほうが重要」
- 「資格だけでは意味がない」
- 「AI時代に暗記試験は古いのでは?」
という意見も見られます。
一方で、
- 未経験からIT業界へ入る
- 基礎知識を体系的に学ぶ
- 転職時の客観的指標にする
といった用途では、依然として活用されている側面もあります。
特に日本企業では、IPA系資格を評価対象にしている会社も少なくありません。
そのため今後は、
「資格を持っているか」
よりも、
“資格+実務+AI活用力”
の組み合わせが重要になっていきそうです。
まとめ
今回の改定を見ると、IPA試験は単なるIT知識試験から、
「AI・データ時代のデジタル人材試験」
へ方向転換しようとしているようにも見えます。
特に印象的なのは、
- データ活用
- AI
- 倫理
- ビジネス理解
が強く意識されている点です。
“コードを書ける人”だけではなく、
「AIを安全に活用し、価値につなげられる人」
が求められる時代になってきているのかもしれません。
参考記事
元記事はこちら:
https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2025/press20260331.html
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